
「歯周病専門医」は、国民への新たな専門的な歯科医療制度として、特定非営利活動法人日本歯周病学会が、臨床経験、歯周病に対する知識に対して試験を行い、歯周治療を専門的に取り扱うに充分な技量と倫理観を有する歯科医師を認定するものであります。
平成16年10月に厚生労働省により承認され、日本歯周病学会が認定した「歯周病専門医」については、広告等により、その公示が可能となります。現在、歯科医師は全国で100,000人以上いますが、この歯周病専門医を授与された歯科医師は約900人であり、歯科医師全体の1%以下となっています。
歯周病の治療を希望される場合は一つの判断基準になるかと思います。
侵襲性歯周炎とは普通の歯周病はプラークコントロールやスケーリング・ルートプレーニング、歯周外科治療などの基本的な治療で治るのですが、重度歯周炎の患者さんのなかには通常の歯周病の治療ではなかなか治らない患者さんがいます。歯周病の5パーセントから10パーセント程度存在します。30代以下の若い年齢の人から発症することが多く、通常の歯周病よりも急速に進行します。また家族の中に同じような症状の人がいることが多く、口腔内の清掃もよくやっていて、歯石もあまりついてないことが多いのです。
そのような患者さんにはDNAレベル細菌検査・経口的抗菌薬の服用・フルマウスデスインフェクションが効果的です。
DNAレベル細菌検査・経口的抗菌薬の服用
通常の歯周病の治療のほかに、歯周病細菌に効果がある『抗生剤』をある程度の期間(2〜4週間程度)服用していただき抗生剤の効果により、歯周病細菌を少なくします。経口菌療法を行うには、原因菌の特定が必須となりDNAレベルの細菌検査が必要になります。
フルマウスデスインフェクション
通常の歯周病の治療ではなかなか治らない患者さんは、ある特定の毒性の強い歯周病菌(侵襲性歯周炎)が関与している場合があります。そういった場合、細菌検査をして原因となっている菌を特定し、その菌に効く抗生物質を飲むのと同時にスケーリング・ルートプレーニングを菌の感染を防ぐため1回でおこなうフルマウスデスインフェクション(FMD)という概念でおこないます。(通常は6回ぐらい分けておこなうのですが)、欠点は1回で行うので時間(約90分以上)と費用がかかることです。
局所的薬物送達療法
(歯周ポケット)に 抗菌作用のある薬を直接注入し、歯周ポケット内部の細菌を直接除菌するという方法です。
抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用
通常の歯周病の治療ではなかなか治らない重度歯周炎の患者さんには『局所的薬物送達療法』『抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用』、『経口的抗菌薬の投与』を併用することにより効果は高まりますが、歯周病治療の基本であるブラッシング SRP:スケーリング・ルートプレーニングがきちんとできていなければ、こうしたことは意味がなくなってしまいます。歯周病ポケット内部の細菌の数を減らすことはできても、それ自体が歯根表面に付着した細菌を取り除くことはできません。上記の3つはあくまでも補助的なことと思って下さい。