第56回 春季日本歯周病学会大会 参加 ~インプラント周囲炎3~
みなさん、こんにちは院長の江俣です。
6月1日(土)は、第56回春季日本歯周病学会学術大会に当院の衛生士4人と参加のため休診とさせていただき、土曜日にしか来院できない患者さんにはご迷惑をお掛けしました。その報告をします。
今回の会場は都営新宿線・船堀駅に隣接したタワーホール船堀でした。
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日本歯周病学会大会は、全国から国民の歯周病治療を支えている歯科医師・衛生士が最も多く集まる大会です。今回3,000人以上の参加者があり、一日目は歯科大学の教授の研究発表が中心で歯周病治療の最先端の研究などが紹介されます。二日目は臨床で活躍されている先生方の講演が開催され参加者も増え、会場がとても賑わってきます。
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当院の衛生士3人は認定衛生士更新のため教育講演参加が必要になります。今回は大会が東京なので大きな会場なのに立ち見がでるほどでした。
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2日目は、ほぼ全てが『インプラント周囲炎』に関する講演でした。特に特別講演のSwedenのStefan Renvert 教授の講演はとても有意義でした。Renvert教授はインプラント周囲炎をはじめ数多くの論文を書かれている、その道では世界的に著名な先生の1人です。
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演題は”Epidemiology ,diagnosis and treatment of peri-implantitis.”「インプラント周囲炎の疫学、診断、治療について」
内容は
- 病気を理解する為には天然歯とインプラントの組織学的な違いを知る必要がある。
- レントゲン撮影とプローブ診査を組み合わせる事が大切。
- インプラント周囲炎の進行は天然歯の歯周病にくらべ極端に早い
- 治療法は、色々な道具や治療法で効果が上がってはいるのかもしれないが、やはり高い成功率を維持している確立された処置方法はない。
- 非外科処置を行っても、外科処置が必要になる事も多い。
- 外科処置を行ってもインプラント表面のバクテリアを完全に取り除く事は不可能である。
わたしなりの結論は、
- 天然歯同様、もしくはより繊細に定期的なメンテナンスを行い、良好な口腔衛生を保ち、病気の兆候を見逃さない様にする事が大切。
- メインテナンス時はPMTC(専門的清掃)ばかりに時間をかけず、診査に時間をかけ適切な診査(インプラント周囲の歯肉の状態 プロービング レントゲン診査)をおこない早くインプラント粘膜炎周囲炎(骨の吸収がおこっていない)の状態を発見する。
- 骨の吸収がわっかたら(インプラント周囲炎)早めに外科処置に移行する。
- 骨との結合が5㎜をきったら患者さんとよく話して撤去を考える。5ミリ以上になると再埋入は困難になる。
またシンポジウムIIで東京医科歯科大学付属病院 インプラント外来の宗像先生は、
「現在の保険治療ではインプラント周囲炎の治療方法は除去のみがみとめられ、保存療法は保険治療では行えない状況で、日本においては発症率自体把握されておらず、インプラント治療の前に周囲炎のリスク等を説明している歯科医師はすくないのではないだろうか」
と講演されていました。
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今回の新着トピックは学会備忘録になってしまいましたが収穫のある一日でした。




